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よもやまレコード

東独エテルナの名盤~Nr.3 コンヴィチュニー&LGO ベートーヴェン/交響曲 第3番 エロイカ

_コンヴィチュニー LGO 英雄
Eterna 825 412
ベートーヴェン 交響曲 第3番 エロイカ
フランツ・コンヴィチュニー指揮
ライプツィヒゲヴァントハウス管弦楽団
1960年3月録音

錆びたような金管の音色、ズンズンと胸にくる、時折ひずんだようにも聞こえる太い弦楽器の音。喜びに満ちた横笛はまるでクロウタドリが歌うよう。金管は鈍色、弦楽器は金色。フルート/ピッコロは薄いピンクか透明だろうか。
美しさと、”若干の歪さ”のようなものが混ざり合ったような音で、とても度量の大きな音作り。奇妙な魔法か、はたまたアルコールなのか、コンヴィチュニーとLGOが作り出す音はとてもユニーク、そして勿論非常に魅力的な音に仕上がっています。

細かいなんたらと言う技術がどう、とか、第何小節のこれがこうだから~と言う専門的な話はわかりませんので他の方に任せるとして、しかしコンヴィチュニーは本当に音の使い方がうまいと思う。こう、魂に響く「音」の妙を知っているような・・・
ベートーヴェン自身も「音と音の駆け引き」がすごく上手だと思うのですが、コンヴィチュニーもわかってるな~!と感じます。音を入れるタイミングや音が交差する際の具合とか・・・完璧な塩梅だと思うのですよね。コンヴィチュニーが現代に生きていて、ドイツでテクノのDJなんぞやってたらさぞかしすごかっただろうなと思う。

テンポは基本的にはゆったり目ですが、音の質量が相当ありますのでスケール感があります。
音もアナログの一番良い時代だったのでしょう、非常に高音質。
レーベルの下に番号が振ってある古いロットは盤自体も160g~の重量のある厚い盤で、手に持った際にも満足感があります。

さて、そんな当演奏、YouTubeでは高音質な演奏は見つけられず、当演奏の本当の魅力を味わうにはやはり原版を手に入れていただくしかない・・・
と書きたかったのですが、こちらの音源は非常に音のバランスが良く大変聞きごたえがあります。
こんなことを書くとまたレコードが売れなくなってしまうのだけど、まずは手ごろなところで当演奏の素晴らしさを再確認していただいて、お気に召された方は実際の円盤の購入をご検討されてみてはいかがでしょうか。

当店よもやまレコードは、本場ドイツはベルリンから現地の外盤レコードを、ホカホカ温かい状態のまま直送しております。
憧れの音楽の聖地・ドイツのアナログを極めた職人達が作った魂の一枚をどうぞお楽しみいただければと思います。


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