Eterna 825 931-932
ヴァーツラフ・ノイマン指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
66年録音 68年黒銀ラベルあり(写真は73年発の再販の青盤)
チェコと東ドイツの東欧コンビによる演奏。
音楽は経験。
冒頭、針を落とした第一音目から非常に素晴らしい音を聞かせてくれる、ノイマン/ライプツィヒゲヴァントハウス管弦楽団の素晴らしい演奏です。思いがたっぷりと詰まった、素晴らしい演奏に感じられました。
私が当演奏で注目したいのは、ノイマンとLGOが作る演奏の中に柔らかさ、やさしさがあるところです。東欧の人の心には人を許す、自然をそのまま受け入れる深い深い”愛”があると感じています。ベルリンに来てからアメリカ、オーストラリア、スペイン、イタリア、ポーランド、セルビア、トルコ他・・・多数の国の人たちと言葉やお酒を酌み交わしましたが、東欧の人たちの優しさは特に深く、心振るわされるものでした。
ノイマンの演奏があまりに優しいから、私はこの演奏を聴くとその優しさを思い出します。きっと彼/彼女の祖国の景色は、このような優しい色をしているのだろうなと、そう思わせてくれるのです。
東欧と日本とでは景色があまりに違いすぎますし、そもそも愛情を見つけるのは困難なものなのですが、”愛”は確実にそこにはあるのです。
大切なことに気づかせてくれたこの演奏は、私の心の1ピース。
同じ録音のテレフンケン盤も聞きましたが、断然エテルナ盤の音の方が良い(青盤でも)です。