ヴィルヘルム・フルトヴェングラー / Wilhelm Furtwängler
(1886年1月25日 ベルリン -1954年11月30日 バーデン)
曰く、
「不滅の大指揮者」
「鬼神のごとき圧倒的演奏」
「世界一有名な伝説的指揮者」
戦時の困難な状況下を生き残り圧倒的な演奏を残した、今世紀最大の指揮者。
彼を専門に研究している方も多く、少しかじった程度では語ることは出来ないかなと思いますので、ここではとりあえず東独エテルナ盤のみ紹介して行こうと思います。
【 820 280 】 ベルリンフィルとの「運命」とエグモント序曲
1947年5月27日、ソ連の占領下のベルリンでのフルトヴェングラーの復活公演の録音らしい当盤。財政難だった東独エテルナのベートーヴェン用共通ジャケットで、V字のmono盤。
初出はおそらく63年。
私がフルトヴェングラー録音を聞いた始めたのディスクでもある。
他の同録音との比較はしたことがないが、話に聞いていたよりも録音は悪くない感じがして聞きやすかった。重厚さもあり。非常に厚く、200gを超えるものもある。
当時結構流通したのか、まずまず見かけなくはない盤ではある。
ベルリンフィルとは他にベートーヴェン4番、7番
ブルックナー9番などがある。
【 820 043 】ウィーンフィルとの「運命」
1954年録音との情報。共通ジャケットで、最初期のラベルの重量フラット盤。
LPMとあるのでまだ西のDGGでのプレスと言うことでしょうか。(エテルナの初期盤はDGGにプレスをお願いしていたらしいので)
少なくともベルリンでは見つけづらい。けっこうレアな一枚。
第5番は結構前に売ってしまったのですが、先ほど同じフルヴェン/WPOの第6番「田園」をたまたま近所の骨とう品屋のおやじから入手したので聞いてみました。演奏は非常におっとりとしたテンポに驚いたけど、だけど聞いていくと全然遅くは感じなくて、はっ!とさせられる美しいモーメントが沢山ちりばめられている。
こういうはっ!とする経験は並の演奏ではなかなかないので、やはりフルベンはすごいのだった。
因みにエテルナのフルトヴェングラーは上のBPOとの5番以外は非常に手に入りづらいので、見つけたら即買いするように心がけている。
ウィーンフィルとは他にもワーグナーのワルキューレなどが出ている。
ベルリンフィルとの 「運命」【 820 280 】と、シューベルト / 交響曲 D944 「グレイト」【 820 068 】
この二つは旧東ドイツが消滅する直前の88~89年頃、最後の最後に制作されたディスク。
レーベルの、国も最期にもう一度出しておきたかったと言う思いが感じられ、感慨深い。
クーレンカンプとのシベリウス/ヴァイオリン協奏曲 op.47
69年発売。
Side1はイギリスのいぶし銀指揮者・エイドリアン・ボールトとロンドンフィル/メニューインの同曲。