ベートーヴェン / 交響曲 第9番 「合唱付き」
オトマール・スイトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
マグダレーナ・ハヨーショヴァー(S)
ウタ・プリエフ(A)
エーベルハルト・ビュヒナー(T)
マンフレート・シェンク(B)
ベルリン放送合唱団
82年ベルリン、キリスト教会にて録音
日本コロムビアとの共同制作
【 東独エテルナ 827 788-789 】
スウィトナーとSKBが残した、東ドイツの魂が残るベートーヴェン交響曲。
SKBの音色はやはり東ドイツの他のどのオケとも異なり、独自の土臭さ・憂いを含んでいて、一筋縄ではないが危うくも美しい音色がクセになる。
さらにこちらの「第9」では「憂いを知るが故の慈愛」のようなものを感じさせ、「至高の音」のレベルにまで昇華されているように感じられる。
合唱の出来も素晴らしく、最初から最後まで非常に心地よい気分を味合わせてくれる。
東ドイツの伝統の音を威風堂々と行く中庸なる姿勢が素晴らしいが、それ以上をも感じさせる内容となっている。