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よもやまレコード

東独エテルナの名盤~Nr.11 ヘルベルト・ブロムシュテット ベートーヴェン/交響曲 第5番 「運命」

【 LP 東独エテルナ 】
herbert_blomstedt_Beethoven_Symphony_No5_fate
ベートーヴェン / 交響曲 第5番 「運命」

ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
シュターツカペレ・ドレスデン

【 東独Eterna 827148 / STEREO 】

1977年録音。C・シュトリューベン氏の録音。

皆さま、明けましておめでとうございます。
2017年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、昨年末に日本で行われた公演が当店のお客様の間でも話題だったブロムシュテットの、実に40年前の「運命」を久しぶりに入手いたしました!
(因み40年前はよもやま店主はまだ生まれておりませんが・・・)
御年89歳(!)での運命の演奏が33分台(!)だったと聞きましたので、よほどの快演!
いや~、ブロム、さすが北欧の人は信じられない体力を見せてくれます。
2017年も来日を予定していると聞きましたので、今から楽しみですね。
因みにレコードの方はおおよそ37分ですので、89歳の今現在の方が4分も早い!

さて、よもやま店主はベートーヴェンはコンヴィチュニー/LGOで育ちましたので、ブロムシュテット/SKDのベートーヴェンは、お、やっぱりけっこう雰囲気が違う。
剛と柔と言いますか。SKDの放つ音がとにかく柔らかくて、ほんわりと音に包まれているかのような印象です。第2楽章なんて特にとろけてしまいそうですし、第3楽章~は凛として威風堂々なイメージですが、同時に気品がどこからか気高く薫り立ち上ります。
管も弦も、上品で滑らかで艶やかな音です。 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の厳格で伝統的でどこか哀愁を帯びたような鈍い感じの音も大好きですが、LGOもSKDも、どちらも同じく旧東ドイツを代表するオーケストラではありますが、音の印象は全く逆のベクトルと言っていい程に違っているのが面白いですね。

ブロムシュテットの指揮はと言うと、バレエダンサーが体重を感じさせずに軽く高く飛ぶように、膝を最大限に使って軽やかに着地するかのように、ふわりと柔軟な雰囲気で、同時にやはり気高く 、繊細で、丁寧。

ブロムシュテットのシュターツカペレドレスデンでの首席指揮者の任期は75~85年の10年間ですので、当録音は就任後3年目ほどでの録音ですが、SKDの柔らかで上品な音を十分に引きだしているように感じられ、バツグンの相性の良さを見せる演奏でした。

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