東独エテルナ 825 926

”ベートーヴェン / ピアノソナタ 第8番 ハ短調 作品13『悲愴』
ピアノソナタ 第1番 ヘ短調 作品2-1
ピアノソナタ 第7番 ニ長調 作品10-3 ”
ディター・ツェヒリン(ピアノ)
66-68年にかけて録音。
技師はベルンド・ルンゲ氏
【 東独エテルナ 825 926 / STEREO / 黒銀ラベル 】
旧東ドイツが誇るピアニスト、ディーター・ツェヒリンによるベートーヴェンのピアノソナタ。
1959年に東ドイツ芸術賞(Kunstpreis der DDR)、1961年に東ドイツ国家賞(Nationalpreis der DDR)を受け、ベートーヴェンとシューベルトのピアノソナタ全集の録音がある。
なんというか、彼のピアノは一聴して真面目で物静かな演奏の印象で、語弊を恐れずいうと「暗い」。
確かに華はないし、内向的な印象の演奏ではあるのだが、決して「学求的」なんてことはなくて、その小さな小さなタッチの先に、ツェヒリンの想いが確かに込められていてるように感じる。
夜に部屋を暗くして一人、物思いにふけるような、そんなイメージの演奏で他にはない魅力がある。
完全に人を選ぶ演奏だが、はまる人にはハマる稀有な演奏。